最近盛り上がりを見せているオールドグッチという言葉をご存知でしょうか。
古いグッチという意味であるオールドグッチとはどんなアイテムなのか、どうして人気なのか。
オールドグッチが単なる昔のデザインのアイテムではないことをご紹介します。
□昔のデザインのグッチがオールドグッチ?
そもそも、オールドグッチとはどんなアイテムなのでしょうか。
現在のグッチとの差を見ていきましょう。
1:デザインの違い
オールドグッチのデザインには、その時代を象徴する独特な特徴があります。
注目すべきは、シェリーラインと呼ばれる赤と緑、または赤と青のストライプです。
このウェブストライプは1950年代に生まれ、1970年代に再び脚光を浴びるようになりました。
馬具にインスパイアされたこのデザインは、創業当初のグッチが馬具製造から始まった歴史を象徴しています。
これらのシェリーラインは、オールドグッチ特有の洗練されたカジュアルさを表現しており、現代のコレクションには見られない特徴です。
2:刻印の違い
オールドグッチのアイテムには、時代を反映した様々な刻印が施されています。
1970年代のアイテムでは「MADE IN ITALY BY GUCCI」という筆記体の刻印が特徴的です。
また、1980年代のアクセサリーコレクションには「GUCCI Accessory Collection」と記されたものがあります。
これらの刻印はオールドグッチが持つ歴史的価値を物語っており、コレクターアイテムとしての魅力を高めています。
3:素材と仕上げの違い
オールドグッチのロゴには、ゴールドのプレートや焼印が使われていることがあります。
このような細部にまでこだわった仕上げは、オールドグッチが持つ独特の魅力を際立たせています。
また、状態の良いアイテムには、オリジナルの紙のタグが付いていることもあり、これがプレミア価値を高める要素となっています。
□オールドグッチと呼ばれるまで
1:1980年代の変革
オールドグッチがただのグッチと分けて「オールド」と呼ばれるようになった背景とはどんなものだったのでしょうか。
重要なのは、1985年を境にグッチのブランド方針が変わったことです。
この時期以前のグッチは、その個性的なデザインで知られていました。
しかし、1985年以降のグッチは量産型のブランドへと転換し、より広い市場にアプローチするようになりました。
この方針変更により、現代のグッチは若者を中心に人気を博し、男女問わず多くのファンを獲得しました。
2:グッチの危機と変化
1984年、グッチは経営の危機に瀕していました。
この危機はブランドの方針変更と経営陣の入れ替えを引き起こし、その結果として1980年代のアイテムが「オールドグッチ」と呼ばれるようになりました。
この時代のアイテムは現代のグッチとは異なる独特のスタイルと個性を持っており、レトロな魅力が評価されています。
3:オールドグッチの歴史的価値
オールドグッチのアイテムは、ブランドの重要な転換期を物語るアイテムとして、歴史的価値を持っています。
これらのアイテムは、時代の変遷を感じさせるデザインであり、ファッションの歴史における重要な時期を反映しています。
このため、オールドグッチはコレクターの間で高い評価を受けており、ファッション愛好家にとっても魅力的な存在です。
□オールドグッチのどこが人気?
*有名人による影響
オールドグッチの人気は、そのアイテムを愛用する有名人によっても高まっています。
アメリカのラッパー、エイサップ・ロッキーのようなセレブリティがオールドグッチのTシャツを着用したことは、インターネットで大きな話題を呼び、商品の完売をもたらしました。
日本でも、歌手の浜崎あゆみやモデルの中村里砂などがオールドグッチを着用し、SNSで注目を集めています。
こうした有名人の影響は、オールドグッチのトレンドを加速させる大きな要因と言えるでしょう。
*個性的なデザイン
オールドグッチの最大の魅力は、その個性的でレトロなデザインです。
シェリーラインが特徴的なバッグは上品でありながらカジュアルな雰囲気を兼ね備えており、様々なコーディネートに合わせやすいと評判です。
希少性が高いため、オールドグッチを身につけることで人とは違う特別感が漂うファッションとなります。
これが、個性を重視する現代のファッション愛好家にとって魅力的なポイントとなっています。
*アクセスしやすい価格帯
オールドグッチのアイテムはどれだけ人気だとしても、中古の商品ばかりです。
そのため、現行のグッチ製品に比べて手に入れやすい価格で提供されていることもその人気の秘訣です。
たとえばシェリーラインのトートバッグは、現行品では20万円を超えることも多いですが、オールドグッチなら5万円前後で手に入ることがあります。
ただし、古いものなので状態には注意が必要です。
長く使いたい場合は、多少高価でも状態の良いものを選ぶことが推奨されます。
□まとめ
今回は、オールドグッチの魅力とその背後にある歴史について探りました。
オールドグッチは、単なる古いアイテムではなく、ファッションの歴史の一部であり、その時代を象徴するスタイルとデザインを有しています。
これらの特徴が、現代におけるオールドグッチの再評価と人気の高まりにつながっています。