2023-06-24

世界三大時計ブランドの一角であるヴァシュロンコンスタンタンの歴史とは

時計は、ファッション、自分へのご褒美、大切な人へのプレゼントなど多くの目的で購入されています。
これから時計を購入しようと考えている方が知っておきたい時計ブランドが「世界三大時計ブランド」です。
今回は、世界三大時計ブランドの一角を担うヴァシュロンコンスタンタンの歴史について紹介します。

□世界三大時計ブランド

世界三大時計ブランドは「パテックフィリップ」「オーデマピゲ」「ヴァシュロンコンスタンタン」です。
この3つのブランドは、機械式腕時計の聖地であるスイスに工房を構えていて、由緒正しい歴史を持っています。
現代にいたるまで優秀な技術を継承していることに敬意をこめてこのように呼ばれています。

これらのブランドが世界三大時計ブランドと呼ばれる主な理由には以下の3つがあります。

1つ目は、品質の高さです。
3つのブランドはそれぞれ、素材や部品のひとつひとつにこだわって時計を作っています。
選び抜かれた高級素材を使い、高い品質を保っているのです。

2つ目は、高い技術力です。
世界三大時計ブランドの3社は、自社一貫生産を行っています。
早い段階から自社一貫生産を始め、効率よく、精度の高い製品を作り上げる体制を整えました。

また、時計に使われるムーブメントの中で、質の良いものには「ジュネーブ・シール」という規格が与えられます。
世界三大時計ブランドのモデルの多くはこのジュネーブ・シールを得ていることからも技術力の高さがうかがえます。

3つ目は、ブランドバリューの高さです。
長い歴史の中で積み上げてきた伝統や格式も世界三大時計ブランドのポイントです。
機械式時計の発展に貢献してきた老舗だからこその信念やノウハウがあります。
この長い歴史もブランドの信頼を支えているのです。

□世界三大時計ブランドの一角であるヴァシュロンコンスタンタンとは

ここからは、世界三大時計ブランドの1つであるヴァシュロンコンスタンタンについて紹介していきます。

ヴァシュロンコンスタンタンのロゴマークには1880年に商標登録された「マルタ十字」が使われています。
マルタ十字とは、キリスト教の騎士修道会である聖ヨハネ騎士団の象徴であり、4つのV字型をした紋章がクローバーのように結合した形をしています。
突き出た8つの角は、騎士道における美徳を表しているとされています。

世界三大時計ブランドで、高い技術力に関して紹介しましたが、ヴァシュロンコンスタンタンももちろん例外ではありません。
ヴァシュロンコンスタンタンの特筆すべき4つの技術について見ていきましょう。

*エングレービング技術

エングレービングとは、主に版画で使われる技術で、ノミのような器具で銅板に彫った線をインクで埋め、それを刷ることで作品にするというものです。
ヴァシュロンコンスタンタンは、この技術を時計作りにも応用し、0.1ミリメートル単位で対象物を精密に彫っていくことで、それぞれのモデルに独自の個性を表現しています。

*ギヨシェ装飾

ギヨシェは、16世紀に誕生した装飾方法で、18世紀に時計の装飾に使われ始めました。
近年では、ギヨシェ装飾を施す機械が作られなくなっていることから希少な技術になっています。
ヴァシュロンコンスタンタンには、ギヨシェ装飾の職人が揃えられていて、片手で装飾される商品を動かすクランクを回転させながらもう一方の手で金属に細かく規則的な線を彫ります。
これによって、幾何学的な装飾を創り出していきます。

*エナメル技法

エナメル技法は、東洋の職人によって生み出されました。
17世紀に時計が登場すると、グラン・フー・エナメル技法による装飾方法で装飾を施すようになります。
エナメル職人は、筆を使って、文字盤上に装飾を施し、有名な絵画を描いたり、オリジナルの絵を描いたりしていきます。

ヴァシュロンコンスタンタンは、グラン・フーという技法だけではなく、ベースの金属に穴を掘り、エナメルを施すというシャンルベという技法も使っています。

*宝石を見極める技術

ヴァシュロンコンスタンタンには宝石を見極めるジェムセッター職人がいます。
この職人が、時計の性能に合った宝石を選ぶために、硬さや光の反射具合を調べながら細心の注意を払って宝石を選んでいます。
時計に最適な宝石を選ぶのにも熟練の技術が必要なのです。

□ヴァシュロンコンスタンタンにはどんな歴史がある?

ヴァシュロンコンスタンタンの歴史は、ジャン=マイク・ヴァシュロンが1755年にスイスで始めた時計工房から始まります。

孫のジャック・バルテミー・ヴァシュロンがトップになると、スイスだけでなくフランスやイタリアにも輸出されるようになり、ブランドは大きく進化します。
そして、商人の息子であるフランソワ・コンスタンタンと出会ったことで二人の名前を取り、ヴァシュロンコンスタンタンというブランドが誕生することとなりました。
フランソワが販路をヨーロッパから北米やアジアまでも拡大させたことでヴァシュロンコンスタンタンは世界的なブランドに成長します。

その後、世界の著名人からの受注が入るようになると、ブランドとしての価値が高まっていきました。
1906年には制作した時計をディスプレイしておく店舗がオープンし、傑作を次々と輩出することになります。
1996年にはリシュモングループの傘下となりました。

□まとめ

ヴァシュロンコンスタンタンの歴史を紹介しました。
ヴァシュロンコンスタンタンには、世界三大時計ブランドとして認められているように、高い品質と技術、長い歴史とともに積み上げてきた信頼があります。
これから時計を購入しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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