ロレックスのヨットマスターについて、皆さまはどのくらいご存じでしょうか。
スポーツラインのイメージ、ラグジュアリーなイメージをお持ちではないでしょうか。
この2つのイメージは相反するようですが、実はどちらも正しいイメージです。
そのような不思議なモデルについて、この記事では見ていきましょう。
□ヨットマスターとは?
*ヨットマスターの概要
ヨットマスターは、1992年にロレックスが発表したモデルです。
このモデルは、ロレックスや時計が好きな人の中でも、特に富裕層から注目を集めました。
その理由は、スポーツラインにもかかわらず、ケースもブレスレットもイエローゴールド製だったためです。
さらに、デザインが華やかで、ラグジュアリー・スポーツウォッチとして名をはせました。
機能面では、両方向回転式のベゼルが搭載されています。
目盛りは、エンボス加工されているため、立体的です。
もちろん防水性が高く、その性能は100mです。
現行モデルのムーブメントは、耐磁性・耐衝撃性に優れており、メンテナンスもしやすい構造です。
ラインナップは、ロレックスのスポーツラインでは珍しく、メンズ、ボーイズ、レディースを展開しており、ペアウォッチとして使えます。
ケースサイズは、37mm・40mm・42mmなどがあります。
生産が終了したモデルもあり、中古市場で流通しています。
*ヨットマスターの素材を見てみましょう
発売当初、私たちを驚かせたのはイエローゴールド素材です。
現在は、素材にもいくつかの種類があります。
まずは、ロレジウムについてご紹介します。
聞き馴染みのない素材かもしれませんが、ロレックス・ステンレススチール・プラチナの造語のことです。
1999年に、ヨットマスター独自の素材として発売されました。
ケースやブレスレットは実用性を求めてステンレススチールを、ベゼルディスクや文字盤は見た目の良さを求めてプラチナが使用されています。
ロレジウムを使ったヨットマスターの文字盤には、特徴があります。
初めてロレジウムのヨットマスターが登場した1999年は、文字盤がシルバーカラーでした。
そして、2012年はブルーカラーの文字盤、2016年はダークロジウムの文字盤が登場しました。
次に、ロレゾールについてご紹介します。
この素材も造語で、ロレックス・ステンレススチール・ゴールドのことです。
ゴールドが入っているため、より高級感のある印象です。
このゴールドは、2015年まではイエローゴールドを、それ以降はエバーローズゴールド(ピンクゴールドの変色を抑えるために、ロレックスが独自にプラチナを配合したもの)を指しています。
最後に、オイスターフレックスブレスレットについてご紹介します。
こちらは、ブレスレットの素材で、ブラックエラストマーを使ってラバーベルトをコーティングしています。
特徴としては、防水性が高いこと、手首にフィットする縦方向クッションシステムが導入されていることです。
機能面に強みを持ちながら、高級腕時計の優雅さを忘れることのない素材です。
□ヨットマスター2とは?
ヨットマスター2は、先述のヨットマスターとは違い、ヨットレースに本格的に対応しているモデルです。
例えば、ムーブメントはレガッタクロノグラフ機構の複雑なものが搭載されています。
ベゼルは、リングコマンドベゼルが採用され、ムーブメントとの連動型です。
初めてこのモデルが登場したのは、2007年です。
4年間の開発の末に、独自のムーブメントを搭載しました。
先ほど紹介したベゼルは特許を取っていることも、注目されました。
次に発売されたのは、2011年のことです。
18K(ピンクゴールド)とステンレスを合わせたモデルが追加されました。
2013年にはオールステンレスモデルが追加され、2017年にはベンツ針が採用されました。
□ヨットマスターの資産価値について
ここまで、ヨットマスターとヨットマスター2についてご紹介しました。
次は、ヨットマスターの資産価値(箱や保証書がある場合の相場の平均)を見ていきましょう。
ヨットマスター12662の資産価値は、2020年は1,563,000円、2021年5月は1,689,000円、2021年12月は2,009,000円、2022年7月は2,126,000円でした。
こちらは、126622の中で特に人気を集めるスレート文字盤の価格です。
ヨットマスター126655(黒文字盤)の資産価値は、2020年は3,267,000円、2021年5月 は3,335,000円、2021年12月は3,720,000円、2022年7月は4,370,000円でした。
フォーマルなシーンでは使いにくいと感じるカラーのため、発売後しばらくは定価前後の価格でした。
ヨットマスター116622の資産価値は、2017年は1,256,000円、2018年は1,308,000円、2019年は1,365,000円、2020年は1,341,000円、2021年は1,546,000円、2022年は2,020,000円でした。
こちらは、2019年に製造が終了しています。
□まとめ
ラグジュアリーなスポーツラインという珍しい組み合わせのイメージに、私たちは魅力を感じます。
素材やカラーによって、またイメージが異なるため、奥が深いと言えるでしょう。
今回は、ヨットマスターの資産価値についても見てきました。
今後の資産価値の動向も、引き続きチェックしていきたいですね。