クロコダイルと言えば、高級な財布やバッグに使われていますよね。
製品に使われるクロコダイルは、ポロサスを含めて4種類存在します。
今回の記事では、クロコダイルの種類をご紹介します。
その中でもポロサスに焦点を当てているため、ぜひポロサスが人々から求められる理由を押さえておきましょう。
□クロコダイルとは?
ワニには、クロコダイル・アリゲーター・ガビアルという3つの科があります。
それぞれ、クロコダイル科・アリゲーター科・ガビアル科に分類されるワニの総称のことを指します。
特に、クロコダイルとアリゲーターはよく混同されますよね。
クロコダイルは、上から見ると頭が尖っているように見え、横から見ると下あごの歯が見えるため、アリゲーターと見分けられるでしょう。
クロコダイルは、主に東南アジア・アフリカ大陸・オセアニア・アメリカ大陸、そして熱帯に生息しています。
革を輸入するには、ワシントン条約に則って手続きを進める必要があります。
クロコダイル科は、さらにいくつかの種類に分類できますが、製品として使われるのは4種類のみです。
その4種類の名前と特徴をそれぞれご紹介します。
*4種類のクロコダイルをご紹介します!
まずは、学名でポロサスと言われる、スモールクロコダイルについてです。
きめの細かい四角のウロコ(竹斑)と丸いウロコ(丸斑)が、美しく並んでいます。
クロコダイルのうち、最も評価が高く、レアなクロコダイルと言われています。
次に、学名でニロティカスと言われる、ナイルクロコダイルについてです。
長方形のウロコが特徴的です。
特にヨーロッパで高いニーズを誇っています。
そして、学名でノヴァギニアと言われる、ラージクロコダイルについてです。
名前の通り、他のクロコダイルと比べてウロコが大きく、ワイルドさのあるウロコが特徴的です。
最後に、サイミンセスと言われる、シャムクロコダイルについてです。
タイで養殖されることが多く、日本は他のクロコダイルと比べて数多く輸入しています。
ウロコは、スモールクロコダイルとラージクロコダイルの中間くらいです。
□ポロサスが求められる理由とは?
ここまで、ポロサスを含めた4種類のクロコダイルについてご紹介しました。
最もレアなポロサスについて、もう少し見ていきましょう。
*ポロサスの魅力とは?
まず、ポロサスはそのレアさから、世界的に有名ないくつかの高級ブランドから探し求められています。
ポロサスの主な産地は、オーストラリアやインドネシア、パプアニューギニアです。
4種類のクロコダイルの総取引量は約50万枚ですが、ポロサスは約7万枚です。
クロコダイルの中で、ポロサスの割合の少なさからも、レアであることが分かりますよね。
また、先述の通り、ポロサスは美しいウロコを持っています。
スモールクロコダイルと言われる通り、ウロコがきめ細かいことが特徴です。
四角のウロコと丸いウロコのバランスが良く、上品な模様であるため、クロコダイルが好きな方やそうでない方でも、ポロサスに惹かれるのです。
*養殖のポロサスの取引量が限られている理由とは?
それにしても、なぜここまでポロサスは取引量が限られているのでしょうか。
実は、日本で活用されているポロサスのうち、9割が養殖されたものです。
つまり、天然のポロサスは、1割にとどまっているのです。
養殖方法には、収集した野生の卵を養殖場でふ化させる方法と、養殖場で生まれた卵から育てる方法があります。
養殖年数は、何に使うのかによって異なります。
財布やバッグとして使いやすい腹幅は、20~30cmです。
この幅になるには、養殖で2~3年がかかり、天然ではその倍くらいかかると言われています。
長い間、養殖すれば良いというわけではありません。
経営的に、養殖場の回転率を落とすことは、リスクが大きいからです。
そのため、腹幅が45cmになる、つまり4~5年も育て続けるのは現実では難しいでしょう。
もし、継ぎ目のない45cm超のポロサス製品を見つけた場合、非常にレアです。
*天然のポロサスの取引量が限られている理由とは?
また、天然のポロサスは、原産国が保護しています。
そのため、センチ刻みでそのサイズを管理しています。
特に、大きいサイズのものは、1~2パーセントしか捕獲されません。
それでだけでなく、天然の場合は、しっかりとした餌を食べてこられたか、病気は発症していないかなどの心配がつきものです。
生きていく中で、腹部に傷を負うこともあります。
それらの条件が揃っている天然のポロサスは、さらにレアです。
よほどのことがない限り、そのポロサス製品を見かけることはないでしょう。
□まとめ
今回は、クロコダイルの種類をご紹介しました。
製品として使われるクロコダイルには、スモールクロコダイル・ナイルクロコダイル・ラージクロコダイル・シャムクロコダイルの4種類です。
また、ポロサスが求められる理由もご紹介しました。
ウロコがきめ細かくレアであることから、人々はポロサスを求めるのです。