こんにちは!かんてい局名古屋錦三丁目店の鑑定士&ウォッチコーディネーターの伊藤です。
『気になる時計を試着してみました』では、私が個人的に好きな時計や気になる時計を試着してみた感想などお伝えしていきます。
早速ですが、今日はオメガのスピードマスター ブロード・アロー 321.10.44.50.01.001をご紹介します
最近は視認性の高い、三針(時針・分針・秒針)にカレンダー付きのすっきりした時計に目が行きがちですが、少し前までは、今回ご紹介するオメガのスピードマスター ブロード・アロー 321.10.44.50.01.001 のようなクロノグラフ機構があって、メカニカルな時計が大好きでした。
クロノグラフはそれだけでかっこいいと思ってしまいます(笑)
スピードマスター ブロード・アロー 321.10.44.50.01.001のデザイン
オメガのスピードマスターといえば、一番ポピュラーなモデルは3515.50 スピードマスターですよね。このモデルもすごい憧れてた時期があります。シンプルな黒文字盤にクロノグラフの組み合わせに『かっこいいなぁ』と思っていました。
今回ご紹介するオメガ スピードマスター ブロード・アロー 321.10.44.50.01.001は黒文字盤のベースは変わらりません。しかし、視認性を上げるためか、デザイン性を向上させたのか、スモールセコンドとクロノグラフのインダイヤルには蜂の巣を思わせるハニカムデザインが施されています。公式ページを参照すると『”ビーハイブ”(蜂の巣)模様の装飾が施されています。』とのこと。
インダイヤルに目が行くデザインで、かっこいいな!と思います。
針は時計の名前の通り、ブロードアロー針が採用されています。もともと軍用時計に使われていたデザインで、細い針よりも視認性が高いのが特徴です。存在感がありますよね。
デイト(カレンダー表示)が4時方向にあります。これは個人的に実用性が高い位置だと思っています。スーツに合わせて着用すると、どうしても袖が時計にかかります。その時カレンダーが6時方向の時計の場合、裾に隠れてカレンダーが見えないことがあります。そうすると、日付を確認するために毎回裾を引き上げる手間がかかります。地味にめんどくさいんですよ。その点、3時方向や4時方向のカレンダーは裾に被ることが少なく、見たい時にすぐに日付が確認できます。使い勝手が良いのはこの場所だと思います。
裏蓋はシースルーバック仕様。メカニカルなデザインが好きな私は、裏スケ大好きです。ただ透けていれば良いわけでもなく、ローターなどの部品に細かな細工がしてある時計はやっぱりかっこいいですよね。
ちなみに、裏蓋から除くムーブメントはコーアクシャル キャリバー3313です。
オメガ スピードマスター ブロード・アロー 321.10.44.50.01.001の機能や仕様について
公式ページに掲載されている、オメガ スピードマスター ブロード・アロー 321.10.44.50.01.001の機能と仕様をご紹介します。
【機能】
・クロノグラフ
・クロノメーター
・シースルーケースバック
・スモールセコンド
・タキメーター
・日付表示
【技術仕様】
・ラグの間のサイズ: 21 mm
・ブレスレット: ステンレススティール
・ケース: ステンレススティール
・ケース直径: 44.25 mm
・ダイアルの色: ブラック
・クリスタル風防: 両面に無反射加工を施したドーム型強化無反射サファイアガラス
・防水: 10 気圧 (100 メートル / 330 フィート)
ケース幅は44mmと結構大きめです。ビッグフェイスに入るサイズです。10気圧防水ですから、このままお風呂に入っても大丈夫。ステンレススチール製だとお手入れもしやすい素材です。
オメガのコーアクシャル機構って何
自動巻きも手巻きも機械式時計は定期的にオーバーホールをしていかないと長く使えないのはご存知だと思います。時計は基本的に歯車の集合体なので、かみ合わせや軸の部分には潤滑油が塗られています。摩耗を防ぐためです。
自動車や自転車も定期点検に出したり、オイルを指したりとメンテナンスしますよね。それと全く同じです。機械式の時計も定期的に分解して掃除して、潤滑油を塗り直してあげないと長持ちしない運命なんです。
そこで課題になってくるのがオーバーホールの手間です。通常の機械式時計はだいたい3年から5年に1度はオーバーホールが必要だと言われています。これを無視して使い続けると、摩耗して歯車が変形することもあります。そうなると、オーバーホールよりも高額な修理になってしまいます。
とはいえ、定期的に修理する時間や手間は減らしたいですよね。そうして発明されたのがコーアクシャル機構です。1974年にイギリス人時計師のジョージ・ダニエルズ氏が発明しました。
何が違うのかというと、時計の心臓部とも言える「がんぎ車・アンクル・テンプ」の構造が通常の機械式時計とは異なります。2枚のがんぎ車を同じ軸上に配置して、摩擦を最小限に抑える設計になっています。そのためアンクルと呼ばれるテンプ(振り子)とがんぎ車をつなぐ部品は通常2本の歯のものが3枚歯になっています。コーアクシャル機構のオーバーホール期間は通常の機械式時計の2倍以上になりました。実際にジョージ・ダニエルズ氏がその性能を12年かけて実証しています。12年間正常に動作し続けたそうです。
この発明によってジョージ・ダニエルズ氏はロンドン市立大学名誉工学博士号を取得しています。
しかし、実用化にはなかなか至らなかったようです。ロレックスなど大手メーカーは見向きもせず、パテック・フィリップは興味を示したものの、実用化はできないと開発には乗り出さなかったそうです。それだけ構造が従来の機械式時計よりも複雑で量産が難しい構造だったんですね。
しかし、オメガ1990年代なかばから実用化に向けた研究に取り組み、1999年についに実用化しコーアクシャル機構を搭載した『デ・ビル・コーアクシャル』を発売します。世界で初めてコーアクシャル機構が実用化された瞬間でした。
今でも、このコーアクシャル機構を実用化しているのは世界でオメガだけです。
オメガ スピードマスター ブロード・アロー 321.10.44.50.01.001 の個人的な感想
仕様とか機構とかいろいろ、書きましたが、個人的な試着の感想です。
ブロードアロー針は目立ちますね。インダイヤルも存在かんがあって、メカニカルなデザインが好きな私としてが、デザイン的には好きな時計のタイプです。
ただ、デザインはスポーツタイプですから、スーツやジャケットスタイルよりは、もうすこしカジュアルなファッションとの相性のほうが良いと思います。
個人的に慣れなかった点は、重量感です。普段はオメガのシーマスター120 2581.81 (クオーツ)をレザーベルトに替えて使っています。だいたい65gくらいです。それと比較すると100gちかく重くなりますから、重量感は感じました。
とはいえ、実際に使うと1週間も使い続ければすぐに慣れてくるとは思います。
オメガ スピードマスター ブロード・アロー 321.10.44.50.01.001 買取実績のご紹介
状態 Bランク(中古品として使用感はあるものの普通に使える状態)
付属品 なし(時計のみ)
買取金額 245,000円
こちらのお時計は名古屋市緑区のお客様からお譲りいただきました!箱などの付属品はありませんが、腕周りも十分にあることと、何よりコーアクシャル搭載モデルということもあって、高価買取させていただきました。
かんてい局名古屋錦三丁目店での時計の買取について
かんてい局名古屋錦三丁目店では、オメガはもちろんロレックスやカルティエ、ブライトリングなどブランド腕時計の買取を強化しております。
『いくらになるか知りたい!』そんな見積もりだけでも結構です。ぜひ、一度かんてい局名古屋錦三丁目店まで査定にお持ちください。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。